アップライトとグランドのちがい
「アップライトピアノとグランドピアノのちがいは音量。」と思われがちですが、両者のちがいの本質は、実はもっと別のところにあります。 弾き手の感情表現が十分にできるのがグランドピアノ。 「グランドピアノを奥には、かなり広い場所が必要。」と思われがちですが、ご家庭用からホール用まで、サイズは多様です。 中古ピアノなら憧れのグランドピアノも低価格で探すことができます。
本格的にとりくむなら、表現の幅が劇的に広がるグランドピアノ
ピアノとは本来グランドピアノのこと。 アップライトピアノは、限られた設置面積でピアノ演奏が楽しめるよう、弦を縦に張りコンパクトにしたものです 。
グランドピアノの幅広いダイナミックレンジ、豊かな響き、多彩 な音色、手につくタッチ感、それらのすべてがあいまって、作曲家が曲にこめた豊かな音の表情をあますことなく伝えます。
▼グランドピアノの特長
・ピアニシモからフォルティシモまで、豊かに響く
・音がなめらかでよく伸びる
・音程感がいい(和音を弾いてもひとつひとつの音がにごらずに聞こえる)
・音に微妙な表情がつけられる ・音にむらがなく、バランスがいい
・トリルなど、こまかな連打が思うままにできる
これらの特長がとけあって、よりいきいきとした表情をつけることができます。
・ピアニシモからフォルティシモまで、豊かに響く
・音がなめらかでよく伸びる
・音程感がいい(和音を弾いてもひとつひとつの音がにごらずに聞こえる)
・音に微妙な表情がつけられる ・音にむらがなく、バランスがいい
・トリルなど、こまかな連打が思うままにできる
これらの特長がとけあって、よりいきいきとした表情をつけることができます。
こまかなニュアンスや音色の変化などを、常に自分の耳で確かめながら練習し演奏できる
グランドピアノは構造上、ピアノ全体が共鳴体となり、低音から高音まで、豊かで、のびやかな響きが得られます。また、響板からの直接音を聞きながら演奏ができるので、繊細な表現も、常に自分の耳で直接確かめながら演奏ができます。
アップライトピアノは、図のように、音はピアノの裏側に のびていきます。また、一般的に後ろを壁にちかづけて設置する事が多いので、音はこもりがちです。繊細な音色の変化を確かめにくい構造です。
アップライトピアノは、図のように、音はピアノの裏側に のびていきます。また、一般的に後ろを壁にちかづけて設置する事が多いので、音はこもりがちです。繊細な音色の変化を確かめにくい構造です。
速い曲が弾けるようになり、練習もしやすい
アップライトピアノのハンマーは弦を前から打ちますが、グランドピアノのハンマーは弦を下から打ちます。
アップライトピアノ前から弦を打つので、ハンマーは、スプリングの力で元に戻ります。そのため、トリルなどの素早い連打に限界があります。
グランドピアノのハンマーは、それ自体の重さで元の位置に戻るようになっているので、 無理がなく動きがスムースです。 トリルのように連続して鍵盤を叩くとき、その差がはっきりとわかります。
グランドピアノのハンマーは、それ自体の重さで元の位置に戻るようになっているので、 無理がなく動きがスムースです。 トリルのように連続して鍵盤を叩くとき、その差がはっきりとわかります。
KAWAI グランドアクション模型
KAWAI アップライトアクション模型
ソフト(ウナコルダ)ペダルでより繊細な表現ができる
一番左のペダル、ソフトペダルはその名の通り、音をソフトにするペダルです。
アップイトピアノの場合、ソフトペダルを踏むと、ハンマー全体が弦の方にぐっと近寄り打弦距離が縮まることで、音がソフトになります。
一方、グランドピアノは、ソフト(ウナコルダ)ペダルを踏む事で、アクション全体が右にスライドし、図のように、 打弦の位置をずらす事ができます。 打弦の位置をずらすことで、音量だけではなく、音色を微妙に変化させる事ができます。
一方、グランドピアノは、ソフト(ウナコルダ)ペダルを踏む事で、アクション全体が右にスライドし、図のように、 打弦の位置をずらす事ができます。 打弦の位置をずらすことで、音量だけではなく、音色を微妙に変化させる事ができます。
グランドのソフト(ウナコルダ)ペダルの働き
ソステヌートペダルで更に高度な表現が可能
アップライトピアノの中央のペダルは弱音ペダルです。 ペダルを踏むと、ハンマーと弦の間に薄いフェルトがおり、音量が下がります。
グランドピアノの中央のペダルは、ソステヌートペダル。 ペダルを踏むと、直前に押した鍵盤のダンパーだけが弦から離れ、その音だけに余韻が残ります。 ドビュッシーをはじめとした近代以降の作曲家の作品には、グランドピアノのソステヌートペダルの効果を うまく生かした曲もあり、また古典においても、より高度な表現が可能になります。
グランドピアノの中央のペダルは、ソステヌートペダル。 ペダルを踏むと、直前に押した鍵盤のダンパーだけが弦から離れ、その音だけに余韻が残ります。 ドビュッシーをはじめとした近代以降の作曲家の作品には、グランドピアノのソステヌートペダルの効果を うまく生かした曲もあり、また古典においても、より高度な表現が可能になります。